ひざ痛チャンネル編集部
2018-04-13

20代のあなたに言える膝が痛い7つの原因とは?【症状解説あり】

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20代のあなたに言える膝が痛い7つの原因とは?【症状解説あり】

なんだか最近、膝が痛い……。昨日から急に膝が痛くなった……。なんで? そんな疑問をお持ちの20代のみなさん。原因が分からないのは不安ですよね。痛みが強いようなら整形外科の受診をおすすめしますが、その前に可能性としてどんな原因が考えられるのか知りたいという人も、このひざ痛チャンネル読者には少なくないでしょう。

そこで今回は、膝が痛いという症状が見られる20代に多い疾患をまとめてみました。それぞれでよく見られる症状もあげているので、自分の症状と照らし合わせられます。今すぐチェックしてみましょう!

 

20代の膝痛原因ランキング1位【半月板や靭帯のトラブル】

膝関節の半月板

確かな統計をとったわけではありませんが、整形外科での診療において20代に多いのが、半月板や膝の靭帯に関するトラブルです。20代だと大学生が多いかと思いますが、サークルや部活でのオーバーユースでこれらの組織を痛めがち。社会人でも仕事が落ち着いてきたから再開、普段スポーツをしていないけれど体力にまだ自信がある分、最初からはりきってしまい膝が痛くなるということは少なくありません。

 

20代で膝が痛いときに考えられる7つの原因

ただ、20代で膝が痛い原因として、その他にも考えられるものはいくつかあります。なかには膝ではなく、他の病気の影響で膝関節に症状が現れていることも……。具体的には、半月板や靭帯のトラブルも含め、次の7つがあげられます。

  1. 靭帯や筋肉の炎症
  2. 靭帯損傷
  3. 半月板損傷
  4. 関節ねずみ
  5. O脚・X脚
  6. 反応性関節炎(ライター症候群)
  7. 全身性エリテマトーデス(SLE)

それでは、これらについて症状も含め、詳しく説明していきましょう!

 

原因① 膝の靭帯や筋肉が炎症している

冒頭でもお話したように、オーバーユースで膝の痛みが生じることが多いのが20代。膝周辺の靭帯や筋肉が炎症を起こしている可能性が考えられます。オーバーユースによるものなので、対処法は安静第一。ストレッチで筋肉をほぐすことも有効でしょう。

どのようなところに炎症が起こるのか、いくつか例あげておきます。

 

膝の外側が痛い 腸脛靭帯炎(ランナー膝)

腸脛靭帯炎とは

ランニングを趣味としている人も多いかと思いますが、そんな人によく見られるのがこの疾患。太もも外側の大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)から移行し、膝下の脛骨(けいこつ)までをつないでいる長い靭帯を腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)と言います。ランニングや自転車などで膝の曲げ伸ばしを続けていると、この靭帯が膝の外側の大腿骨(だいたいこつ)が出っ張った部分と摩擦を起こし、炎症してしまうのです。

初期の症状では、ランニング後に膝の痛みを覚えるものの、休んでいると痛みは消失。それが悪化すると、痛みは簡単には消えなくなり、ランニング中にも痛むようになってしまいます。

筋肉が硬くなっているとオーバーユースを起こしやすいのですが、腸脛靭帯炎では特に大腿筋膜張筋の柔軟性が低下すると、負担を軽減できないためダメージが大きくなると考えられるでしょう。

 

膝の内側が痛い 鵞足炎

鵞足炎とは

こちらもランニングしている人に多い疾患です。膝の内側には縫工筋(ほうこうきん)・半腱様筋(はんけんようきん)・薄筋(はくきん)という3つの筋肉が集まっています。それらを骨につなぐ腱を鵞足(がそく)と言うのですが、膝の曲げ伸ばしによってこの部分が脛骨と摩擦し炎症。こうして起こる膝の痛みを、鵞足炎(がそくえん)と言います。

膝関節内のトラブルではないので、関節が曲がらないといった可動域制限はありません。運動後に痛んだり、膝の内側を指で押すと痛みを感じるといった症状が見られます。

鵞足につながる3つの筋肉の伸縮性が乏しいと、発症しやすくダメージも大きくなります。

 

膝下が痛い 膝蓋靭帯炎

膝蓋靭帯炎とは

別名、ジャンパー膝。その名の通り、ジャンプの動作に起因するのが膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)です。ジャンプを頻回に行うバレーボールやバスケットボールはもちろん、小さなジャンプの繰り返しとなるランニングのようなスポーツでも見受けられます。

膝蓋靭帯とは、膝蓋骨(膝のお皿)と脛骨を結ぶ靭帯。ジャンプにも関係する太ももの大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の運動作用を、膝蓋骨を介して膝下へ伝える役割を持っています。そのため、オーバーユースで負担が蓄積されると、膝下に痛みが発症。大腿四頭筋が硬くなっていても、負担はたまりやすくなるでしょう。

 

膝上が痛い 大腿四頭筋炎

膝関節の動きは筋肉の運動によるものなので、その筋肉の炎症でも膝に痛みが生じます。そのひとつが、大腿四頭筋炎(だいたいしとうきんえん)。大腿四頭筋とは太ももの前側の4つの筋肉、外側広筋(がいそくこうきん)・内側広筋(ないそくこうきん)・中間広筋(ちゅうかんこうきん)・大腿直筋(だいたいちょっきん)の総称で、膝を伸ばす働きを持ちます。オーバーユースでいずれかの筋肉が炎症を起こすと痛みが発症。特に大腿直近は膝のお皿を介して関節をまたいでいるため、影響が出やすい筋肉と言えるのです。

症状として腫れることはほとんどありません。うつ伏せの状態で、かかとをお尻に着けるように膝を曲げる、エリーテストという方法でチェックすることが可能。誰かに手伝ってもらいながら行うのですが、膝を曲げたときにお尻が浮き上がるようであれば、大腿直筋が伸びにくくなっているということが分かります。

 

膝裏が痛い 下腿三頭筋炎

下腿三頭筋

膝の痛みに関係する筋肉は、太ももばかりではありません。下腿三頭筋(かたいさんとうきん)を構成する腓腹筋(ひふくきん)やヒラメ筋が炎症すると、膝裏に痛みが生じるのです。これらふくらはぎの筋肉は足を下に蹴る働きを担っていて、歩行やランニング、ジャンプなどの動作に関係します。スポーツでのオーバーユースで痛めることが多いと言えるでしょう。

膝裏からふくらはぎに向かって指で押していき、痛みを感じるようであれば下腿三頭筋炎が疑われます。

 

原因② 靭帯損傷

膝の靭帯の種類

膝関節を安定させる靭帯には、次の4つがあります。内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)、外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)、後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)、前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)です。先3つの靭帯は、事故やスポーツ時のコンタクトストレス(接触による衝撃)によることが多いのですが、前十字靭帯はノンコンタクト(例:ジャンプ着地の失敗、急な停止や方向転換)で損傷することがほとんどです。

 

膝の内側が痛い 内側側副靭帯損傷

膝関節の内側に位置する内側側副靭帯は、スポーツ時の接触プレーで受傷することが多く、特にサッカーやラグビーでよく見られます。また、スキーでの転倒も頻度の高いシーンです。急な方向転換などでも膝関節が内側に入り過ぎないようにする役目を持っていて、損傷すると痛みの他に、膝の不安定感を感じるようになります。

膝関節外の靭帯で血流が豊富なため、比較的に治りやすいと言えるでしょう。受傷すぐに適切な処置(安静・アイシング・固定・心臓より高い位置にあげる)をせずに放置すると、後からの治療は困難になるとも言えます。二次的な炎症を広げないようにすることが大切です。

 

膝の外側が痛い 外側側副靭帯損傷

膝関節が外にはずれないように支えている外側側副靭帯。この靭帯を単独で損傷することはほとんどありません。スポーツや事故のコンタクトストレスや急な方向転換での衝撃で、十字靭帯の損傷や半月板損傷と合併して起こることがほとんどです。痛みの他には、膝の外側が腫れたり、不安定感を感じるなどの症状が見られます。

こちらも内側側副靭帯損傷と同じく、受傷後すぐの適切な処置と超音波治療やリハビリ運動などの保存療法が行われますが、前十字靭帯や半月板を同時に損傷している場合は、手術となる可能性が高いでしょう。

 

膝を伸ばすときに痛い 後十字靭帯損傷

膝関節の中央では、膝が安定するように、2本の靭帯がクロスする形で大腿骨と脛骨をつなげ支えています。その1本が、後十字靭帯。この靭帯は、脛骨が大腿骨より後ろにずれないよう、膝関節を制動する役割を担っています。つまり、スポーツ時の接触や事故で激しく膝下を打ち付けるなどして、後ろに向かう強い力が膝近くの脛骨に加わると損傷してしまうのです。

膝裏や膝のお皿周辺に痛みを感じることが多く、膝を曲げるより伸ばすときが多いでしょう。出血による腫れが出ることもあります。血流の少ない関節内の靭帯なので、自然治癒は期待できません。ただ、手術というよりは保存療法で、長期間かけて治療することが多いと言えます。

 

痛みより膝が抜けるような感覚 前十字靭帯損傷

後十字靭帯の逆で、脛骨が大腿骨の前にずれないように支えている靭帯です。先にも触れたように、事故や接触プレーではなく、非接触で発症します。

痛みの他の症状は、膝が抜けるような違和感。そして特徴的なのが、他の靭帯損傷のような強い痛みは見られないことです。軽度であれば、その痛みも数日すれば落ち着くので、放置してしまうこともすくなくありません。が、それはNG! 膝関節が不安定になっているため、半月板や軟骨の損傷につながります。心当たりのある人は、今すぐ病院を受診してください。

 

原因③ 半月板損傷

膝関節の大腿骨と脛骨の間には、半月板という軟骨組織が存在します。この半月板は、膝に加わる衝撃を吸収する役割を担っていて、言わば膝のクッション。20代の日常生活において簡単に損傷したりはしませんが、こちらもスポーツや事故による強いコンタクトストレスが加わると、断裂することがあるのです。

半月板損傷の種類

半月板損傷で膝に起こる痛み以外の症状として、次のようなものがあげられます。

  • 膝が引っかかる違和感……キャッチングという症状で、曲げ伸ばしの際に引っかかりを覚えます。
  • 曲げ伸ばしづらい……痛みが強いので、膝を大きく曲げる動作がしづらくなります。
  • 膝が抜ける……膝に力が入らなくなり、急に膝が崩れるような症状がよく見られます。
  • 膝が腫れる……関節内の炎症で膝に水がたまり、腫れることも。押すとブヨブヨしています。
  • 膝が動かなくなる……断裂した半月板の破片が関節に挟まって起こる、ロッキング現象です。
  • 手術するかどうかは、損傷した位置や膝関節の状態にもよるので、まずは画像検査による診断が必要となります。

半月板の詳しい情報は「半月板損傷の治療『手術するorしない?』3つの特徴」をご覧ください

 

原因④ 関節ねずみ

医学用語では、関節内遊離体と言います。何らかの原因で遊離した軟骨や骨の破片が、膝関節の中に見られる疾患です。その破片が関節内を動き回る様子から、関節ねずみと呼ばれています。

関節ねずみで痛みが現れるのは、軟骨や骨の破片が関節の隙間に挟まったり引っかかったりしたとき。引っかかりが外れれば痛みも治まります。ただ、破片は残ったままので、治療しない限り痛みを繰り返すことに……。それだけでなく、引っかかる→外れるの繰り返しで、正常な組織にダメージが加わることも多く、変形性膝関節症などの引き金にもなりかねない疾患なのです。

関節ねずみの膝の痛み以外の症状はこちら。

  • 膝の引っかかり……半月板損傷と同じく、キャッチング現象で曲げ伸ばし時に引っかかりを覚えます。
  • ロッキング現象……破片が関節に挟まって、膝が動かなくなる症状です。
  • 膝に水がたまる……関節内に炎症が起こると、水がたまって腫れることもあります。
  • 違和感……膝の中で何かが移動しているような感覚を覚える人もいるようです。

診断は、レントゲンやMRI検査。関節ねずみであれば、関節鏡視下手術(関節内を洗浄、破片を摘出する内視鏡を使った手術)で治療することができます。

 

原因⑤ O脚・X脚

膝の痛みとO脚

O脚はX脚は、アライメント不良と言われる膝の痛みの危険因子です。アライメントとは「配列」のことで、関節の配列が正常ではない状態のことを言います。具体的に説明すると、O脚は膝関節の配列が股関節や足関節よりも外側にあり、膝関節が外側にある状態。X脚はその逆で、膝関節は内側に位置します。このように、O脚やX脚だと膝関節の内側もしくは外側のどちらかに負担が集中するため、軟骨や骨の損傷、ひいては膝痛が起こりやすいのです。O脚なら膝の内側の痛み、X脚なら膝の外側の痛みになります。

20代だと筋力も高いので、アライメント不良でも膝痛に直結することは多くはありません。ただ、運動不足がたたって筋力が低下していると、膝関節への負担は大きく、膝が痛くなることも多いに考えられます。そのため、筋力アップが対処法のひとつ。根本のアライメント不良の改善には、ストレッチがおすすめです。O脚なら太もも裏のハムストリングのストレッチ。X脚はハムストリングに加えて、太もも外側の大腿筋膜張筋のストレッチを行うと良いでしょう。

 

原因⑥ 反応性関節炎(ライター症候群)

別名、ライター症候群。感染症が発端となっていて、感染症後4〜6週間くらいに足の関節炎を発症する疾患です。そのため、膝はもちろん、足首や足の指の強い痛みが特徴的。その他、尿道炎による排尿痛や陰部の痛み、結膜炎などの症状も見られます。

特に、クラミジア菌やサルモネラ菌、赤痢菌などへの感染後の発症が多数。ただ、原因ははっきり分かっていませんが、感染症にかかった後、本来であれば細菌から体を守る免疫機能に何らかの異常が生じているのではないかと考えられています。子どもから80代の高齢までがかかる病気ではありますが、20代前後での発症率がもっとも高いため、こちらで紹介することにしました。ちなみに、男性に多い病気です。

反応性関節炎であれば膝の痛みは一過性のものなので、治療は基本、痛み止め注射による対症療法。ただ、痛みが長引く場合、リウマチ(免疫異常の病気)のお薬も取り入れて治療することがあります。

 

原因⑦ 全身性エリテマトーデス(SLE)

体を守るはずの免疫機能が異常を起こし、関節などの健康な組織を攻撃してしまう病気です。その影響で、膝関節などに痛みや腫れといった症状が生じます。関節リウマチも同じ原因で関節炎が起こりますが、こちらは固定された箇所で発症。一方、全身性エリテマトーデスは、関節炎がいろんな場所に移動するのが大きな特徴です。また、膝の痛みだけでなく、発熱や体のだるさ、皮膚の発疹や痙攣発作、血尿や腎障害によるむくみ、息切れや貧血など、その名の通り全身に様々な症状が現れます。男性よりも、圧倒的に20〜40代の女性に多い病気です。

膝の痛み以外に上記のような症状が見られ、この病気が疑われる場合、リウマチ科や膠原病科を受診ください。血液検査や尿検査、そのたレントゲンやMRIなどの画像検査によって確定診断が行われます。治療法は出ている症状でも異なりますが、基本的には抗炎症作用の高いステロイドを用いた方法です。

 

病院に迷ったら、まずは整形外科へ

整形外科の診察

膝が痛いと一言にいっても、ご紹介したように原因は様々。今回は20代に多いものに絞りましたが、変形性膝関節症や関節リウマチ、偽痛風など、高齢者に多い病気を20代で発症することも十分考えられます。そのため、自己診断のまま放置せず、まずは病院に行って確定診断を行いましょう。反応性関節炎や全身性エリテマトーデスのように、専門の内科で根本治療を行うべき病気もあります。でも、迷うなら早めに整形外科を受診してください。的確な治療を受けるためにも、まずははっきりとした原因を知ることが大切だからです。

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