ひざ痛チャンネル編集部
2017-08-25

【膝のロッキング現象が起きたら】原因から治療法までまとめて解説

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【膝のロッキング現象が起きたら】原因から治療法までまとめて解説

立ち上がろうとしたら、突如として膝に激痛が走った。そして、なんと膝が曲がらなくなってしまった。こんな経験ありませんか? もしかしたらそれは《ロッキング現象》と呼ばれる症状かも!?

でも大丈夫です。症状はもちろん、原因、そして治療法まで詳しくご紹介。これさえ読んでおけば、ロッキングが起こっても落ち着いて行動できることでしょう。

膝に痛みを覚えている方、スポーツで膝を良く使う方は特に必見です! しっかりと原因を知り、自らの膝に問いかけてみてください。

 

 

膝のロッキング現象の症状

ロッキング現象とは具体的にどのような膝の症状を伴うのでしょうか。

 

膝のロッキング現象の前兆

膝のロッキング現象の症状

膝のロッキング現象では、激痛が起こる前に予兆のような症状が現れます。このサインを見逃してはいけません。ロッキング現象の恐怖の序章とも言えるものですから。

  • 膝が引っ掛かったような痛みがある
  • 膝に力が入らない
  • 膝が抜けるような感覚がある
  • 膝関節部が腫れて膨らんでいる
  • スポーツなどで膝を打った後、痛みが長く続いている

この症状が当てはまる方、あなたの膝はロック寸前の状態かもしれません!

 

症状① 膝のロッキングと激痛!

膝を伸ばしたり、曲げたりすることが突然できなくなってしまいます。歩行なんて到底無理。そして何より辛いのが激しい痛みと言えます。

上記が膝関節のロッキング症状。文字で見ただけでも恐ろしいですね。一度経験すると怖くなり、満足に動けなくなってしまう人も中にはいるくらいです。

 

症状② 即時のロッキング解除

激痛とともに膝がロックしたように固まってしまったら、パニックですよね。そんな時は、だいたいの人が慌てて膝をさすったり、ゆっくりと曲げてみたりを繰り返すのではないしょうか。すると、あれ? 膝が曲がるようになったぞ。痛みも引いていく。ロッキングが治った!! 病院に行かなくても良さそうだ! なんてことも。

いえいえ、ちょっとお待ちください。それは単に症状が治まっただけ、一過性のものです。根本的な治療をしない限り、悪化を続けます。決して自然に治るものではないのです。その理由は、膝関節にロッキング現象が起こるメカニズムを知って頂ければ納得できるでしょう。

 

 

膝のロッキングが起こる原因

ではなぜ、膝がロックするなどという恐ろしいことが起こるのでしょうか。

ロッキング現象が起きるのは、膝関節にある半月板という組織の損傷が関係しているのです。半月板というのは、膝関節の両側にある三日月形の軟骨組織を指します。膝関節が滑らかに動くのは、この半月板の力がすごく大きいんです。また半月板はコラーゲン線維が豊富な線維軟骨で作られており、膝関節に強い力が加わった際に衝撃を和らげる役割を持っています。

この半月板が損傷を受けたとき、膝関節には多大なダメージが与えられるのです。

膝のロッキングは半月板の損傷が原因

 

欠けた半月板が膝関節に挟まりロッキング

損傷を受けたことで、半月板が欠けて膝関節に侵入することがあります。すると、膝の関節に挟まってしまうのです。

これが膝のロッキング現象の原因です。

激しい痛みとともに膝が動かなくなってしまうのは、欠けた半月板が膝関節に引っかかり動きを妨げていたからなんですね。

 

どういう場面で半月板が欠けるのか

膝というのは、実は身体の中でも特に負荷がかかる場所なんです。考えてみて下さい。歩いたり走ったりするときはもちろん、立ち上がったり、しゃがんだりするだけでも膝を使っています。その度に半月板が膝を守ってくれているのです。

しかし、激しい動きや無理な体勢によって膝を酷使したり、膝を強く打ちつけたとき、半月板が吸収しきれないほどに負荷がかかることがあります。

すると、半月板が欠けたり断裂してしまうのです。クッションの役割をしていたものがなってしまうため、骨と骨とが直接ぶつかり合うようになり、膝関節内では炎症も起きてしまいます。それ以外にも、加齢に伴う老化によって半月板がすり減り、損傷を受けるケースもあります。

 

ロッキングが治まる謎

詳しくは治療法の項目で後述しますが、欠けた半月板が膝関節から抜けると元通りに動くようになります。しかし、さきほども書いたように決して「なおった」わけではありません。「おさまった」だけなんです。

 

 

膝のロッキング現象の治療

一度損傷を受けた半月板は自然に治りません。放置すれば永遠に壊れたままなのです。つまりロッキングが解除されても、いつ再発してもおかしくありません。損傷が軽度の場合は、関節の炎症を鎮める効果のあるヒアルロン酸などの薬剤を注入する、いわゆる保存療法もあります。しかし、ロッキング現象が起きている時点で軽度とは言えません。半月板が激しく損傷している可能性が高いです。

では、どのような治療が効果的なのでしょうか。具体的な対症療法から根本的治療までご紹介します。

 

膝のロッキング解除方法(治し方・整復法)

とにもかくにも、ロッキング起こってしまったらまず落ち着いて解除を試みましょう。

ロッキングというのは膝関節に欠けた半月板が挟まった状態です。関節をゆっくりと動かしてみましょう。イメージとしては挟まっているものを取り除く感じです。何度か動かすと解除できることもあります。

しかし、もし治まったからといって、そのままには絶対しないでください。繰り返しになりますが、半月板が損傷していることには変わりがないのです。必ず病院へ行って受診をしましょう。

放置することで変形性膝関節症(関節の軟骨がすり減ったり、骨が変形してしまう病気です)などの原因となり得ます。

 

半月板損傷の治療法(内視鏡手術)

膝のロッキングは手術で治療

ロッキングが治まったら必ず医療機関で受診をしてください。損傷した半月板に対して治療が必要です。その中でも、内視鏡を用いた手術が最も有効でしょう。

現在、良く行われるものに内視鏡手術があります。膝に数か所の小さな穴を開けて、そこから細い関節鏡や手術器具を挿入、モニターを通して手術を行っていきます。

 

半月板切除手術

半月板切除手術は、損傷した半月板を切り取る方法です。

この治療法の優れたところは、半月板の損傷部位のみを切除して健常部分は温存することができる点にあります。また、術後早期にいつもの日常生活に戻ることが可能なのも、利点のひとつでしょう。

 

半月板縫合手術

損傷した半月板を縫い合わせる手術です。半月板は切除してしまうと十分な役割を果たせなくなるため、治るようであれば縫合するのが理想的です。断裂部位や断裂の状態により縫合が難しかったり、縫合しても治癒が見込めない場合もあります。一般的には関節包に近い部分は血流があるため、縫合部分の治癒はしやすいと言われています。

縫合して治すメリットは、半月板の機能が損なわれないこと。デメリットは、再断裂のリスク回避のため一定期間の入院を要することと、リハビリ期間が長くなることです(切除術が最短4日程度で退院できるのに比べて、こちらは2週間程度)。

 

半月板損傷の新・治療法(再生医療)

半月板損傷を再生医療で治療

近年、半月板の修復が可能となる最新の治療法が注目されています。それは人間に備わった自己再生能力を使った「再生医療」です。

人の細胞には、別の種類の細胞に変わることができ、増殖を続けるものがあります。それを幹細胞と呼びます。この幹細胞を使用して、損傷した半月板を自己修復させようという研究が行われているのです。

 

滑膜由来幹細胞の培養・移植

幹細胞の中でも、膝関節全体を覆っている滑膜という組織に存在する滑膜由来の幹細胞が特に注目されています。この幹細胞が、膝関節の軟骨や半月板に分化する力が特に高いと分かったのです。滑膜本来の働きは関節液を作り、膝の滑らかな動きを可能にすることです。さらに関節軟骨に必要な栄養を与える役割も果たしています。

再生医療ではまず、関節鏡下手術で滑膜をほんの少し(0.5gほど)採取します。滑膜に含まれる幹細胞を約2週間培養し、損傷した箇所に移植するのです。すると、半月板の修復を促進し、再生を始めます。

また再生医療の分野では、脂肪由来の幹細胞を使用した治療も注目を集めています。抗炎症作用、痛みを和らげる効果、関節内の修復(軟骨の再生)など豊富な多能性を持った幹細胞です。今後、革新的な治療法をもたらしてくれると期待されています。

今はまだ研究段階の再生医療ですが、滑膜由来の幹細胞を使用した治療に関しては、修復不可能とされていた半月板が再生しているという報告が上がっています。損傷した半月板切除後の変形性膝関節症のリスク、また半月板縫合後の再断裂、というものを失くせるのがこの治療法の最も素晴らしいところです。

近い将来、半月板損傷治療の主流となっている可能性があります。

半月板損傷を治療する滑膜幹細胞移植

出典:国立研究開発法人日本医療研究開発機構

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膝のロッキングの予防法

ロッキング現象の原因となる半月板の損傷。それを予防する方法を考えてみます。

 

ストレッチ

膝のロッキングをストレッチで予防

小学生のとき、体育の授業前に先生が「しっかり準備運動しろよ!」とよく言ってましたよね。実はアレって、すごく重要なことだったんです。準備運動をすることで筋肉が温まり、柔軟性が高まります。つまり、怪我をしにくくなるということです。

膝の曲げ伸ばしはもちろん、股関節や膝裏を伸ばすストレッチなど取り入れて柔軟性を高め、可動域を広げてみましょう。運動の前後、入浴後が最も効果的ですよ。

しかし、既に膝痛を持っている方は注意が必要です。更に痛みが増すなど、症状が悪化する場合があります。ストレッチを行って痛みを感じるようであれば、すぐに中止をしてくださいね。

 

筋力トレーニング

膝のロッキングを筋トレで予防

膝の負担の軽減には、筋力トレーニングもおススメです。簡単かつ有効なのがスクワット。ダンベルなどの器具がなくてもできるし、空いた少しの時間でも行えます。ただし、正しいフォームで行わないと膝や腰を痛めるので注意して下さい。ただしゃがんで立てば良い、っていうのは間違いですよ。

まず肩幅くらいに足を開いて背筋を伸ばして下さい。椅子に腰を下ろすイメージで、ゆっくりと膝を曲げていきましょう。このとき、下を向かないように注意。膝を痛める可能性があります。

 

 

膝のロッキング現象は早めの受診を

さて、ロッキング現象の症状、原因、治療法を説明してきました。

あなたの膝の痛みはロッキング現象の症状に当てはまったでしょうか。原因に心当たりはあったでしょうか。もし少しでも覚えがあるのならば、なによりもまず病院で受診をしましょう。治療が遅くなればなるほど、改善も難しくなってしまいます。

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