ひざ痛チャンネル編集部

【あなたにとっての変形性膝関節症の名医】見つかる5か条とは?

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【あなたにとっての変形性膝関節症の名医】見つかる5か条とは?

変形性膝関節症で膝の痛みに悩む皆さんは、どうやって病院や整形外科医を探しているでしょうか? 家の近所の病院に行っている人が多いとは思いますが、中には「名医ランキング」や「病院徹底比較!」などのタイトルの書籍やウェブサイトを参考に厳選している人もいるでしょう。はたまた、テレビで紹介された有名医師を名医だと思う方もいるかもしれません。ただ、病院や医師選び、本当にそれでいいのでしょうか?

変形性膝関節症は、長期的に病院や医師と関わることになる病気です。名医とはいったい何なのか、名医を見極めるためには何を重視すればいいのか、どこを見ればいいのか、医師選びに失敗したという患者にも出会ってきた整形外科医やクリニックスタッフが、おさえるべきポイントをお教えします。

 

変形性膝関節症の進行具合で名医の選び方は違う

そもそも、変形性膝関節症は進行する病気です。専門的な診断基準のK-L分類(Kellgren-Lawrence分類)というグレード評価に基づいて言えば、グレード2以上が変形性膝関節症と診断され、3、4と進行することで痛みや膝関節の状態が悪化していきます。

そのため、変形性膝関節症と一言に言っても、初期なのか進行してしまっているのかでも名医の選び方は変わってくるのです。

変形性膝関節症のK-L分類

 

初期の変形性膝関節症に手術の名医は不要

変形性膝関節症の初期の名医

K-L分類のグレード1や、変形性膝関節症と診断されてもグレード2あたりの初期であれば、「名医ランキング2017」などを参考にしなくてもいいと考えます。というのも、変形性膝関節症の初期治療は、ヒアルロン酸注射を代表する薬物療法や運動療法、物理療法などの保存的治療がメイン。一方、ランキングされている名医は、人工関節置換術など、外科手術の症例数がひとつの基準となっています。極論にはなりますが、変形性膝関節症の初期には不要な治療法の技術評価とも言えるわけです。さらに言えば、大きな病院で手術をたくさん手掛ける医師より、地域の小規模な病院の医師の方が、初期の症例の診療経験は多いとも考えられます。

そもそも、整形外科を専門に標榜している医師であれば、変形性膝関節症の初期に有効な処置はそれほどブレないはずです。

 

変形性膝関節症が進行したら手術の名医を検討

変形性膝関節症の手術の名医

ただし、変形性膝関節症が進行してしまっている場合や、ずっと打っていたヒアルロン酸注射の効果を感じなくなった場合などは、その限りではありません。そういったケースでは、手術のできる病院や手術に慣れた医師を探すことも必要でしょうし、別の医師にセカンドオピニオンを求めることをおすすめします。手術の上手な名医選びはこういうときに初めて必要となってくるように思います。その際、ひとつの参考までに名医ランキングなども役立つかもしれませんね。

 

変形性膝関節症の名医を探すための大前提

そもそも、名医とはどういう医師だと思いますか? 大きな病院に在籍していることでしょうか? テレビに出て有名なことでしょうか? 症例数が多いことでしょうか? それらもひとつの判断基準ではあると思います。ただ、いくら有名でも、いくら権威があっても、名医になれないこともあります。なぜなら、名医の基準が患者さまによって異なるからです。

 

変形性膝関節症の治療でフィーリングが重要な理由

変形性膝関節症の名医はフィーリングで選ぶ

基準は違えど、共通して核となる大前提はあります。それがフィーリング、つまり相性です。曖昧な基準に感じるかもしれませんが、医師とは言え人間同士。合う合わないがあります。そして、この相性は治療効果にも影響することが考えられるのです。事実、「病院で治療を受けた結果、症状が改善しない、もしくは悪化する原因の7割はコミュニケーションにある」という調査結果を、アメリカの医療関係のNPO法人が発表しています(※1)。つまり、聞く・説明する・共感するという能力が高い医師かどうかが、治療に大きな影響を与えるのです。

また、実際に来院された診療では、こんな方もいました。他の病院で受けていたヒアルロン酸注射に効果が感じられず、それを主治医に伝えると不機嫌になり通院しづらくなったというのです。そんな場合には、やはり相性の良い医師、つまり自分にとっての名医を探す必要があるでしょう。

※1:「Doctor, Shut Up and Listen」The New York Times(JAN. 4, 2015)

 

自分にとっての名医を探す5つのチェックポイント

それでは、自分にとっての変形性膝関節症の名医を見極めるため、ここをチェックすべき! というポイントをお教えしましょう。大切なのはフィーリングなので、基本的には診察などで直接会ったときの視点でご紹介します。

 

チェック1:話をしっかり聞いてくれるか

変形性膝関節症の名医は話を聞く

変形性膝関節症に限りませんが、治療の第一歩は患者の状況や気持ちを理解することです。つまり、どんな悩みがあるのか、どんな考えを持っているのかなどを、医師はしっかり把握しなければならないのです。良好な関係づくりはそこからスタートしますからね。

先にあげたヒアルロン酸注射の医師の例ではありませんが、患者の訴えや意見を尊重しない、耳を貸さないようでは、名医とはほど遠いと言えるでしょう。そもそも、話を聞くかどうかは医師と患者以前に、人としてという部分が大きいかもしれませんが、意外とそれができない医師もいるようです。

 

チェック2:検査内容の説明に工夫があるか

変形性膝関節症の名医の診断報告

変形性膝関節症では、治療する上で自分の膝関節の状態を知っておくことはとても重要。膝がどのように悪いのか、原因が何なのかを知ることで治療の必要性が理解でき、納得して治療にのぞめるからです。ですが、説明が不十分なまま治療を進めようとする医師もいるようです。実際に、前の病院でMRI検査を受けたものの、画像についてしっかり説明してもらえず、何がなんだかさっぱり分からなかったという方がいました。なかには、画像をよく見せてもらえなかったという方も……。こういった一方的な説明では意味がありません。

MRI画像も今のご時世、データで扱うことができます。そのため、拡大して説明したりも可能です。また、画像に併せて膝関節の模型を使いながら説明するなど、理解してもらおうという工夫が感じられるかどうかをチェックしましょう。

 

チェック3:分かりやすい説明か

変形性膝関節症の名医は説明上手

チェック2に似た内容ではありますが、こちらはもっと全体的な話。専門用語を使われたら、大切な説明でもよく分かりませんよね。ほとんどの医師が噛み砕いた表現を心掛けているとは思いますが、大事なところを強調したり、丁寧に説明するなどが意外とできていないこともあるようです。全部が全部ではありませんが、得てして整形外科は混雑しているもの。時間を十分に取ることが難しいのかもしれません。

整形外科に限った話ではありませんが、アメリカで報道されたひとつの調査によると、患者の3人に2人が診断内容を理解していないという結果が出ています。また、それとは別の調査では、60%以上の患者が医師の指示を誤解して受け取っていることが明らかになりました(※2)。ただ、変形性膝関節症に悩む当事者にとったらそれでは困るので、しっかりチェックしたいポイントということです。

特に、チェック2の診断内容の他、治療のリスクやデメリットはきちんと分かるように説明を求めたいところ。分からないことがあれば理解できるまで質問し、その返答や医師の態度などをチェックしてみてください。

※2:「Doctor, Shut Up and Listen」The New York Times(JAN. 4, 2015)

 

チェック4:堂々としているか

変形性膝関節症の名医は堂々としている

自分の診療に芯があり堂々としている医師は、不安が解消され信頼が深まるものです。決して威圧的という意味ではありません。

病院を受診する人は、誰しも不安を抱えているものです。そんなとき、医師が自信なさそうで、質問に曖昧な言葉で返されたりすると、不安は募る一方でしょう。診察のときはあまり気にならなかったけど、通院して付き合ううちにそういう面が目立ってくることもあります。診察時には、言動に一貫性があるか、目が泳いでいないか、はきはき答えられているか、分からないことをごまかしたりしないかなどを観察してみると良いでしょう。

 

チェック5:注射が痛くない

変形性膝関節症の名医は注射が上手い

もちろん、変形性膝関節症の名医を選ぶ際は、処置の上手さをチェックすることも必要です。ですが、それはただ失敗しないためというだけではありません。処置が痛かったり下手だったりすると、医師に対して不信感が募ります。これもやはり、治療効果に良い影響は与えないと考えるからです。

では、どのようにチェックするのか。ひとつには、治療の入り口となる注射の技術を確認するという方法があります。ヒアルロン酸注射だと継続して打つ必要があるので、毎回痛い思いをするのもつらいですしね。人と自分では違ったりするので、実際にヒアルロン酸注射を受けてみて判断するというのが確実かもしれません。ただ、それだとハードルが高いという方の場合、信用できる身近なコミュニティで情報収集するのがいいかもしれませんね。

 

適切な問診と必要な検査をできるのが名医

例えば、問診とレントゲンで診断する医師と、問診はそこそこにMRIで詳細を見て診断する医師がいるとします。どちらが変形性膝関節症の名医でしょう? これも人によって答えが変わってきます。ただ、主訴や症状のヒアリングから適切な問診と触診を行い、必要な検査を判断できる医師が名医だと私たちは考えます。レントゲンだけで十分なケースもあれば、MRIでなければ診断できないケースもある。それをしっかり見極めて、納得できるように説明してこそ、治療が活きてきます。だからこそ、コミュニケーションや相性が重要なのです。

名医選びの方法として「フィーリング」というのは、かなり無責任かもしれません。ただ、根本的なことだけに、このチェックをおろそかにして権威や知名度、口コミだけで選ぶと名医選びに失敗する恐れがあるのです。皆さんが自分にとっての名医に出会い、膝の痛みからはやく解放されるよう応援しています!

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