ひざ痛チャンネル編集部

変形性膝関節症の7症状を大解剖!それぞれの原因と対処法は?

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変形性膝関節症の7症状を大解剖!それぞれの原因と対処法は?

変形性膝関節症と一言に行っても、その症状は様々。膝が痛いという代表的なものの他にも、膝のこわばりや膝が伸びないなどなど、心当たりがある人も多いのでは? 悪化させないためには、その症状に合った方法で対処・治療することが重要です。

そこで、変形性膝関節症の7つの症状を取り上げ、なぜその症状が現れるのか、どうすれば改善されるのか、それぞれ詳しく解説します。まずはこれらの症状をチェック! 該当する人は、じっくりと内容をご覧ください。

 

症状1:膝がこわばる

膝がこわばるのは変形性膝関節症の症状のひとつ

変形性膝関節症でまず始めに現れるであろう症状がこちら。平たく言うと、膝の違和感です。思うように膝が動かないという感覚に襲われます。立ち上がるときや、たくさん歩いた日の夕方などに感じることが多いでしょう。

 

膝のこわばりの原因

長時間同じ体勢でいると、筋肉が拘縮します。拘縮とは固まってしまうことで、これにより膝関節の可動域には制限がかかってしまうのです。主に、大腿四頭筋(太もも前面4種の筋肉の総称)やハムストリング(太もも裏側3種の筋肉の総称)が関係します。

他にも、血行不良や冷えなどの影響によっても、膝がこわばることがあります。

 

膝のこわばりを放置するとどうなる?

この症状を放置すると、どんどんほぐれにくくなっていきます。動いてしまえばすぐ消えていた違和感も、なかなか解消できなくなるのです。膝関節の可動域も狭くなり、膝痛を伴うようになってしまいます。

 

膝のこわばりの対処法

膝のこわばりは、動き始める前にマッサージや膝の曲げ伸ばしなどをして、少しずつ動かすことで回避できます。マッサージでは筋肉をほぐすと同時に血流を良くすることができますし、膝の曲げ伸ばしを立ち上がる前にしておくことで準備運動になります。

また、この症状が出ないようにするには、筋力をつけることと、筋肉のストレッチが鍵に。原因でも取り上げた、大腿四頭筋やハムストリングへのアプローチをまず試みましょう。

 

症状2:動き始めに膝が痛い

動き始めに痛いのは変形性膝関節症の症状

専門用語で言うところの「スターティングペイン」は、変形性膝関節症の代表的な症状です。具体的には、歩き始めや立ち上がったときの膝の痛みがあげられます。特に、朝起きたときに自覚することが多いでしょう。

立ち上がり時に膝の痛みを感じ始めたら、変形性膝関節症が始まっている可能性が高いと考えられます。

 

動き始めに痛い原因

膝のこわばりと同じで、筋肉の拘縮や筋肉疲労、冷え、血行不良などが考えられます。

また、座った姿勢で長時間いると、半月板や膝蓋骨(しつがいこつ:膝のお皿)がズレたままこわばることがあります。すると、大腿骨(だいたいこつ:太ももの骨)や脛骨(けいこつ:脛の骨)と接触しやすくなり、膝に痛みが生じるというわけです。

立ち上がり時に膝が痛む場合は、膝関節内を満たす滑液が重力で下の方に溜まってしまい、関節のクッション剤として上手く作用していないことも考えられます。

 

動き始めの痛みを放置するとどうなる?

痛みを感じる時間が少しずつ長くなるでしょう。まるで機械の油が切れたような、ギシギシとした膝痛を自覚するようになります。動かしていると徐々に痛みは引きますが、たくさん動くとまた痛み始めるというのが特徴的です。

 

動き始めの痛みへの対処法

動き始める前に膝関節を少し動かしておけば、多少は痛みが軽減されます。例えば、立ち上がる前につま先を軸に、両膝を揃えたまま左右に5〜6回大きく揺らしてみましょう。膝関節や筋肉がほぐれるため、立ち上がったときの痛みを抑えることができます。

ただし、最初に言ったように、スターティングペインは変形性膝関節症もスタートしたであろう合図。生活改善(減量や和式スタイルを控えるなど)やリハビリ(膝関節の可動域を広げるの曲げ伸ばし訓練)で進行を防ぐことが重要です。ちなみに膝の曲げ伸ばし訓練は、膝を温めてから始めるのがポイント。蒸しタオルを使ったり、お風呂に浸かったときに行うのが良いでしょう。

 

症状3:膝が伸びない

膝が伸びないのは変形性膝関節症の症状

はじめは曲げていた膝がすぐに伸びない、伸ばすときに痛みを感じるなどの症状が現れます。それが続くと、いつも膝が少し曲がっていて、ピンと伸ばすことが難しくなります。伸ばそうとすると、膝に痛みが……。半月板損傷でも見られますが、変形性膝関節症を発症している場合に多い症状です。

 

膝が伸びない原因

原因としては、骨や半月板、関節を囲う滑膜、筋肉などの異常があげられます。特に筋肉の異常は、変形性膝関節症のこの症状に直結。まずはハムストリングや腓腹筋(ひふくきん)といった、太もも裏やふくらはぎの筋肉の拘縮(固まってしまうこと)がまず疑われるでしょう。さらに動かなくなるようなら、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)にねじれなどの原因も考えられます。

 

膝が伸びないのを放置するとどうなる?

膝関節の可動域制限に拍車がかかります。最初にお話したように膝が常に伸びなくなる上、曲げることも難しくなってきます。

 

膝を伸ばすための対処法

原因から分かるように、太もも裏のハムストリングとふくらはぎの腓腹筋のストレッチやマッサージが有効です。どちらも温めてから始めることをおすすめします。

ハムストリングは座って足を伸ばし、つま先を手でつかむというもの。片方の足を曲げて行うとやりやすいでしょう。膝を軽く押さえながらやるのがポイントです。腓腹筋は立った状態で足を前後にし、前に体重をかけていき後ろ足のふくらはぎを伸ばすのが効果的。後ろ足のかかとは地面につけて、背筋を伸ばすことが大切です。手で壁を押すような動作を取り入れるとやりやすいでしょう。

 

症状4:階段での膝の痛み

階段で膝が痛いのは変形性膝関節症の症状

階段の上り下りで痛みを感じるという、変形性膝関節症の代表的な症状です。特に、階段を下るときに痛みを訴える人が多い傾向にあります。

 

階段で膝が痛い原因

体重が膝関節の負荷となっていることはみなさん周知のことでしょう。ただ、体重の何倍にもなって負担となっていることはご存知でしょうか? その負荷は立っているだけでも体重の2.5倍。それが階段の上りでは3.2倍に増加。そして階段を降りるときは3.5倍もの負担が膝関節にかかっているのです。日常行動のなかでも特に階段がクローズアップされるのには、こういう理由があります。

また、痛みという症状が現れる原因としては、膝関節への負担を軽減している筋力の低下の影響が大きいとも言えるでしょう。

 

階段での膝の痛みを放置するとどうなる?

階段の上り下りでの姿勢やスピード、足の出し方などに明らかな変化が現れます。これは、変形性膝関節症が進行しているというサイン。さらに悪化すると、階段での歩行ができなくなることも……。

 

階段での膝の痛みの対処法

階段での歩き方を工夫するのも膝痛を軽減するひとつの方法です。上るときは痛む足をあとから、下りるときは痛む方の足から出し、一段ずつ足を揃えながら歩きます。こうすることで、体重を痛みのない方の足でカバーできるのです。また、階段を上るときはお尻に手を当て、降りるときは手を前にすると、体を押し出したり前傾姿勢になるため、膝痛でも歩きやすくなるでしょう。

あとは、変形性膝関節症の対処法の基本を守ること! まずは、適正体重の維持。あくまで目安ですが、適正体重は「(身長m)2 ×22」で算出することができます。また、ストレッチで膝周りの筋肉を柔らかくすることも有効です。階段を駆け上がったり駆け下りたりしたときに突然生じる膝痛を予防することにもつながります。太ももの筋トレも忘れずに。

 

症状5:正座がつらい

変形性膝関節症は正座がつらい

変形性膝関節症では、膝を曲げる際の痛みから、正座をするのがつらくなります。

 

正座がつらくなる原因

「膝が伸びない」と同じく、主には関節の可動域制限が原因です。変形性膝関節症では膝関節が炎症したり、変形します。その影響で痛みが生じ、正座が難しくなることも。ダメージを負った半月板がひっかかるなどがそれに当たります。

 

正座での膝の痛みを放置するとどうなる?

変形性膝関節症がさらに悪化。最初はやりづらいという程度でゆっくり曲げればできていた正座も、痛みが強くできなくなってしまいます。

 

正座の膝痛の対処法

変形性膝関節症を発症している状態なので、正座自体が膝への負担となり、症状を悪化させてしまいます。まずは正座をしないこと。正座以外の座り方でも床に直に座るのは避け、できる限り椅子を使った生活を心掛けましょう。

 

症状6:膝で音が鳴る

膝で音が鳴るのは変形性膝関節症の症状

膝を動かしたときに音が鳴るのも変形性膝関節症の症状、もしくは予備軍の特徴です。例えば、膝を曲げたときのパキっというクラッキングやポッピングという音、歩いている時に膝関節がギシギシなることもあります。

 

膝の音の原因

屈伸時の「ポキッ」や「パキッ」の原因は、キャビテーションが原因ではないかと見られています。キャビテーションとは、関節内を満たす滑液の圧力が下がることで、気泡が生じその気泡がはじける現象。痛みや膝関節の動きに問題がなければ、それほど心配する音ではありません。

ただし痛みが生じたり、歩いているときに「ギシギシ」「ミシミシ」「コキコキ」などの膝から聞こえたら注意が必要。軟骨や半月板の破壊された破片が骨の間に挟まったり、骨が擦れている可能性があるからです。

 

膝の音を放置するとどうなる?

原因であげた問題ある場合の音を無視すると、膝関節内の変形がますますひどくなります。軟骨がすり減り、関節の隙間が狭くなり、その影響で骨の破壊が進行してしまうのです。

 

膝の音への対処法

痛みがない場合でも、適度な運動と筋トレを心掛けましょう。運動は膝に負担のかからないもの(ウォーキングや自転車こぎ、水中運動など)、筋トレは特に膝関節のサポート率の高い大腿四頭筋を鍛えるのがおすすめです。また、重心を体の中央に集めて良い姿勢を保つことの意識も必要となります。大腿四頭筋、ハムストリング、腓腹筋のストレッチといった、膝関節周りのストレッチも有効です。

もし痛みがったり、歩行時にいつも気になるようなら、ヒアルロン酸注射という選択肢もあります。

 

症状7:膝の水たまり

膝の水たまりは変形性膝関節症の症状

膝がぶよぶよになったり、赤く熱をもって腫れたり、痛みを伴うこともあります。水の質量で腫れていることが多いので、膝の動かしづらさも大きい症状です。

 

膝の水たまりの原因

膝関節内に強い炎症が起こっていることが原因と考えられます。膝にたまる水は関節液で、正常な膝でも常に関節内に存在するもの。ただ、その量が多くなってしまうと、この症状が現れます。

それには、関節液を分泌する滑膜の炎症が関係。滑膜が炎症すると、関節液の適度な分泌バランスが保てなくなり、過剰に分泌してしまうことがあるのです。膝の水たまりの他、発赤や熱、痛みを伴うのは、炎症が影響しています。

詳しくは、「膝の水たまりは抜くだけじゃダメ!原因を知って正しく治療」の記事をご覧ください。

 

膝の水たまりを放置するとどうなる?

まず膝の動かしづらさが問題になりますが、膝に水がたまるという症状は、変形性膝関節症が進行していることのサイン。放置は悪化させるだけです。炎症によってさらに膝関節内が破壊され、O脚になったり、歩くのが難しくなることも考えられます。

 

膝に水がたまったときの対処法

ひとつに、膝にたまった水を抜くという方法があります。注射器で吸い取るということです。こうすることで腫れぼったさがなくなるので関節を動かしやすくなります。ただ、これは治療ではありません。病院でやってもらう処置ですが、いわばその場しのぎ。原因である滑膜の炎症をどうにかしないと、何度も水がたまることも。抗炎症作用のある治療法(ステロイド注射や再生医療など)や炎症している滑膜を切除する手術などが必要です。

もしそれらに抵抗があるなら、はじめに漢方の服用を試してみるのもひとつの方法でしょう。

 

自己判断は禁物! 症状があればまず整形外科へ

特徴と簡単な対処法をまとめましたが、これらの症状を自覚したら、まず整形外科へ相談しましょう。自己判断でまだ軽度と思っていても、実は進行していることがあります。変形性膝関節症は進行すると治療の難しい病気。早めに正しく治療することが重要なのです。

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