ひざ痛チャンネル編集部
2018-01-11

【膝が固まって伸びない人へ】3タイプのストレッチを動画解説

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【膝が固まって伸びない人へ】3タイプのストレッチを動画解説

膝がいつも少し曲がっていて伸びない。膝を曲げた状態でいると固まって伸びなくなる。そんな症状に悩みつつも何をしていいか分からないという人は、今日からストレッチを始めましょう。ここでご紹介するストレッチには、伸びない膝を改善する効果が期待できます。実際、クリニックを受診された患者さまにも、リハビリ指導でお教えしたりもするストレッチです。

ここでは、膝が伸びないという人でもどんなタイプにストレッチが有効か、どの部位をストレッチすればいいのかなどもご説明しつつ、効果的なストレッチ方法を動画で解説します。膝を伸ばすためにどうすればいいのか、具体的な方法をマスターしましょう!

 

目次

膝が伸びない人のうちストレッチが有効なのは?

手術後の安静

「膝が固まる」「膝が伸びない」などの症状には、様々な原因があります。半月板や骨、関節包(関節を包む膜)、筋肉の問題、冷えなどによる血行不良、大腿骨(だいたいこつ:太ももの骨)と脛骨(けいこつ:すねの骨)がねじれているなどなど。原因によってはストレッチでは良くならないこともありますが、以下に心当たりのある人は改善が期待できると考えられます。

  • 手術後、安静にしていた人
  • 運動不足を感じている人
  • デスクワークなど、同じ体勢で長時間いる人
  • 激しい運動を続けている人

 

膝が伸びないときになぜストレッチが有効?

膝は周囲の筋肉の伸縮によって、曲げ伸ばしすることができています。つまり筋肉の柔軟性が低下すると、膝も伸びづらくなるということ。そのため、筋肉を柔らかくほぐすストレッチが、膝が伸びない症状には有効と言えるのです。その中でも、なぜ上記のタイプかというと、筋肉が伸びなくなるのには2つの原因が考えられるからです。

 

筋肉が伸びなくなる原因1:体を動かしていない

上記のストレッチが有効なタイプの上3つに共通するのは、体を動かしていないということ。そのよう場合は、筋肉が硬くなっていることが考えられます。そもそも筋肉は細い筋源線維が束になったもの。その束はラップするように筋膜という組織でまとまっています。体を動かさないとこの筋膜がくっついてしまうため、筋肉が動かしづらくなるのです。また、体を動かさないと筋肉が短縮してしまうとこも。筋肉の伸びにも限度があるので、筋肉が短くなると当然伸びにくくなり、膝も伸び切らなくなってしまうのです。

 

筋肉が伸びなくなる原因2:オーバーユース

そうすると、上記4つ目の運動をしている人は? と思われるかもしれません。筋肉は使い過ぎて膝の伸びに支障が生じます。と言うのも、筋肉の疲労が回復しない状態で動かし続けると、常に筋肉が縮んだ状態に。すると膝関節も引っ張られて、伸び切らなくなってしまうのです。

 

膝が伸びない症状に関係する筋肉は?

気になるのが、”どの筋肉?”というところですよね。次にあげる筋肉のストレッチが、伸びない膝を改善させる可能性があります。

 

膝の前やお皿の下が固まる場合は「大腿四頭筋」

膝が伸びない原因のひとつ大腿四頭筋

変形性膝関節症の典型的な症状「膝がこわばる」。膝の前側、特に膝蓋骨(しつがいこつ:膝のお皿)の下あたりが動きづらく、固まったように感じる場合は、原因のひとつとして大腿四頭筋が考えられます。

大腿四頭筋とは、太もも前面に位置する筋肉で、中間広筋、内側広筋、外側広筋、大腿直筋の総称です。これらの筋肉の動きは、膝蓋骨、膝蓋靭帯を介して脛骨に伝わるようになっています。この動きによって、膝を曲げたり伸ばしたりすることが可能に。つまり、大腿四頭筋の柔軟性低下や疲労の蓄積で伸縮しにくくなれば、膝が伸びづらいように感じることがあります。

 

膝裏が伸びない場合は「ハムストリング」

膝が伸びない原因のひとつハムストリング

膝が完全に伸び切らないような場合は、太もも裏側の筋肉の柔軟性が原因のひとつにあげられます。ハムストリングも大腿四頭筋同様に、大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋の3つの筋肉の総称。膝関節を曲げる、股関節を伸ばすという動作を担っていて、ハムストリングの伸縮運動で立ったりしゃがんだりすることができます。

通常であれば、ハムストリングが伸びきることで膝も伸びるはずです。しかし、先にも触れたように筋肉が硬いということは筋肉が短くなっているということ。筋肉の伸びにも限度があるので、筋肉が短くなると当然伸びにくくなり、膝も伸び切らなくなってしまうのです。

 

膝裏が伸びないのは「腓腹筋」も関係

膝が伸びない原因のひとつ腓腹筋

腓腹筋(ひふくきん)はふくらはぎの筋肉、下腿三頭筋のひとつ。膝を曲げたり、背伸びする動作を可能とします。そのためハムストリングと同じように、腓腹筋が短縮したり、筋膜が結合してしまうと、膝が伸びにくくなることが考えられるのです。また、腓腹筋は筋肉の中でも速筋という種類。大きな力を瞬時に出せますが、疲れやすいという特性があります。

ちなみに、下腿三頭筋のもう1つは、ヒラメ筋という筋肉ですが、こちらは膝関節の動きには関係していません。

 

伸びない膝を伸ばすストレッチ方法

では、具体的にこれらの筋肉のストレッチ法をご紹介しましょう。同じ筋肉でも体勢なども色々なので、ご自分の膝の状態に合わせて、できるものにトライしてみてください。

ストレッチをする上で注意したいのは、反動をつけて行わないこと。ゆっくりと伸ばすことが基本です。また、無理をしないことも重要。痛みを我慢してこそ効果がある、わけではありません。ターゲットとなる筋肉が伸びているのを感じる程度で大丈夫。お風呂上がりなど、体が暖まっている状態で行うと、やりやすく効果的です。

それでは、レッツトライ!

 

膝の固まりやこわばりを改善する大腿四頭筋ストレッチ

大腿四頭筋のストレッチとしてオーソドックスなのが、この方法です。道具が必要なく、立った状態でできるので、どこでも気軽に行えます。デスクワークの人は、仕事の休憩中などにもできますね。

ストレッチの方法

  1. 片方の足の甲を手で持ち、膝を曲げた状態で片足立ちに。
  2. 姿勢をまっすぐにし、手に持った足のかかとをお尻に引き寄せます。
  3. 太もも前面が伸びてることを感じたところで、20〜40秒キープ。

ストレッチのポイント

  • 壁に手を当て、安定した状態で行いましょう。
  • 曲げた膝を適度な高さの台の上に乗せても安定します。
  • 足の甲を持てない人は、タオルをひっかけて引っ張ってもOK。
  • 腰が反らないように気をつけましょう(伸びが甘くなります)。
  • 曲げた膝が体の前にいかないようにしましょう(伸びが甘くなります)。

 

立って行うのが難しい人の大腿四頭筋ストレッチ

膝が痛くて片足立ちが厳しい人は、立て膝(サスケ座り)の状態で行うストレッチを試してみてください。膝をつくので、フローリングなどでは痛いかも。マットや布団の上で行うことをおすすめします。フローリングで行う場合は、タオルを膝の下に敷いて行いましょう。

ストレッチの方法

  1. 膝をついた足の甲を、同じ側の手でつかみ引き上げます。
  2. 前に出した足の膝を少し前に出すよう、重心を移動します。
  3. 太ももの付け根部分が伸びているのを感じたところで、20〜40秒キープ。
  4. 可能な人は、手に持った足のかかとをお尻に近づけるとより効果的です。

ストレッチのポイント

  • 足の甲を持てない人は、タオルをひっかけて引っ張ってもOKです。
  • 姿勢が崩れないように注意しましょう。

 

より楽な姿勢で行う大腿四頭筋ストレッチ

座った状態や横になった体勢で行うストレッチ方法もあります。体勢に負担がないので、家でテレビを見ているときや、寝る前などに取り入れてみてください。

ストレッチの方法

  1. 座った状態で、片足の膝を外に折り畳むように曲げます。
  2. 体を後ろに少し傾け、両手をつきます。
  3. 太もも前面が伸びてることを感じたところで、20〜40秒キープ。
  4. 可能な人は体をもっと倒す、もしくは床に仰向けになるとより効果的です。

ストレッチのポイント

  • 膝を曲げた側のお尻が床から浮かないようにしましょう。
  • 腰が反らないように気をつけましょう。

 

膝裏を伸ばすためのハムストリングストレッチ

太もも裏側の筋肉、ハムストリングのストレッチも、まずは立った状態で行うものからご紹介します。大腿四頭筋のようにバランス感を必要としないので、より気軽にどこでもできるストレッチです。また、筋肉が硬くてもできる体勢なので、ハムストリングのストレッチの中でも最も簡単な方法と言えます。

ストレッチの方法

  1. ストレッチをかける足を半歩前に出します。
  2. 股関節から折り畳むように、体を前に倒します。
  3. このとき、後ろの足の膝を軽く曲げるとやりやすいです。
  4. 太ももの裏側が伸びているのを感じるところで、20〜40秒キープ。

ストレッチのポイント

  • 背中が丸まらないようにしましょう。
  • 前に出した足の膝が曲がらないように気をつけてください。
  • もし曲がってしまう場合は、体を倒す角度を浅くしても構いません。

 

座って行うハムストリングストレッチ

座って行うパターンでは、特に大腿二頭筋をターゲットにしたストレッチをご紹介しましょう。

ストレッチの方法

  1. ストレッチしない方の足を内側に折り畳みます。
  2. 伸ばした足の膝に手を当ててしっかり伸ばし、内側に少し倒します。
  3. 体を倒し、反対側の手で伸ばした足の小指を掴みます。
  4. 太ももの裏側が伸びているのを感じるところで、20〜40秒キープ。
  5. 足首が手前に曲がるように引き寄せると、より効果的です。

ストレッチのポイント

  • 体を倒すときは、股関節を折り畳むようにするのが重要です。
  • 伸ばした足を内側に倒すことが、大腿二頭筋へのアプローチとなります。

 

ちょっとした段差を利用したハムストリングストレッチ

踏み台や階段など、ちょっとした段差があるところでは、ハムストリングの中でも半腱様筋・半膜様筋の効果的なストレッチが可能です。こちらも立った状態で気軽に行えるので、段差を見つけたらぜひ試してみてください。

ストレッチの方法

  1. 段差の横に立ち、前方を向いたままストレッチをかけたい足を段の上に乗せます。
  2. 段に乗せた足全体を外側に倒します。
  3. 股関節を折り畳むように、体を前に倒していきます。
  4. 太ももの裏側が伸びているのを感じるところで、20〜40秒キープ。

ストレッチのポイント

  • 段に乗せた足は、膝をしっかり伸ばし、つま先は天井に向けましょう。

 

膝裏をのばすための腓腹筋ストレッチ

ふくらはぎの筋肉を伸ばす腓腹筋のストレッチは、多くの人が一度はやったことがあるのではないでしょうか。ただ、正しい方法でなければ本来の効果は得られません。ポイントをしっかりおさえてやってみてくださいね。

ストレッチの方法

  1. 壁や椅子に手を置いて体を安定させ、足を前後に大きく開きます。
  2. 前足の膝を前方に押し出すように曲げながら、体重を移動させていきます。
  3. 後ろ足のかかとを床につけるために、重心を下げます。
  4. ふくらはぎが伸びているのを感じるところで、20〜40秒キープ。

ストレッチのポイント

  • 後ろ足のつま先が外に向かないように注意しましょう。
  • 骨盤が正面を向くように体勢を維持しましょう。

 

階段や踏み台を使って行う腓腹筋ストレッチ

何も使わなくてもストレッチ可能ですが、階段などの段差を利用してストレッチの負荷をかける方法もあります。

ストレッチの方法

  1. 壁などに手を置き、体を安定させます。
  2. 片足のかかとを段差から出します。
  3. かかとを下げるように体重をかけます。
  4. ふくらはぎが伸びているのを感じるところで、20〜40秒キープ。

ストレッチのポイント

  • かかとを下げる際、膝が曲がらないよう意識しましょう。

 

物足りなさを感じる人におすすめの腓腹筋ストレッチ

①や②のストレッチでは単純すぎる、もっと”やってる感”が欲しいという人は、こちらの方法で腓腹筋を伸ばしてみてください。

ストレッチの方法

  1. 四つ這いの体勢から足を伸ばし、お尻を突き上げます。
  2. ストレッチをかける側の足首に、反対のつま先をひっかけます。
  3. 重心を前に移動していきます。
  4. ふくらはぎが伸びているのを感じるところで、20〜40秒キープ。

ストレッチのポイント

  • ストレッチをかける足のかかとは、床に着いた状態で行う必要があります。

 

膝への効果が期待できる時期と続けるヒント

ストレッチで効果を得るためには、継続が必要です。3ヵ月は続けてみてください。でも継続することが難しいですよね。だからこそ各筋肉、いろんなシーンでできる3種類のストレッチをご提案しました。思い出したときにできる、気分を変えてできるということも、続けるための工夫のひとつではないでしょうか。

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コメント

  1. アバター イメージ 石井英治 からのコメント

    睡眠中は、寝返りは少なく仰向けになって寝ます。左足ですが、長時間伸ばしたままですと、膝が曲がらず、曲げるために膝の裏側の筋肉を揉み解したり、足全体を動かしたりしなければ、膝が曲がりません。この時、膝関節がコクッと痛みを伴い曲げが可能になります。この時の膝の周りの筋肉は強張っていますが、徐々に膝が曲がります。一度曲げれば立って歩行はできます。これは、何が原因で、治療はどのようにすれば良いのでしょうか。私は長年、空手道をしています。よろしくお願いいたします。・・・私は、岡山県倉敷市に在住している、石井英治と言いましたして、67才の男性です。よろしくお願いいたします。

    • アバター イメージ ひざ痛チャンネル編集部 からのコメント

      こんにちは。
      大鶴医師からのコメントをお伝えいたします。
      ——-
      膝が曲がらないのは筋肉の拘縮や、血流の滞り、変形性膝関節症、半月板損傷、リウマチ性関節症など様々な原因が考えられます。
      診察をしてみないとどうすればいいかアドバイスはできかねるのですが、痛みにお困りのようでしたら整形外科を受診し、きちんと診断してもらうことをお勧めします。
      まずは日々のストレッチから始めてみてはいかがでしょうか。

  2. アバター イメージ こにー からのコメント

    18歳です。
    昔から起立時の姿勢が悪く、今もなお全身に影響が出ています。
    普通に立っていても常に中腰のような姿勢になってしまいます。
    というのも、膝が完全に伸びきらない(自分ではきちんと伸びているイメージでした)ようで、写真に撮って見せてもらうと本当にしゃがんでいるような状態でした。
    歩く時にもこの状態が露骨に現れてしまいます。
    しっかりと矯正して美しい姿勢を手にしたいのですが、これは上記のトレーニングを続けることできちんと効果が現れるものなのでしょうか。
    また、最も効果的なストレッチはどれなのでしょうか。
    どうかご指導いただければ幸いです。

    ‐‐‐

    膝に関して痛みや不快感はなく、立ってじっくりと足の感覚を探ってみると僅かに伸び切ってないことが分かります。

    • アバター イメージ ひざ痛チャンネル編集部 からのコメント

      こんにちは。
      大鶴医師からのコメントをお伝えいたします。
      ——-
      すでに拘縮している可能性もあり、地道なストレッチが大切かもしれません。
      もし自己流でストレッチをされているのであれば、一度理学療法士さんなどに診てもらったほうがいいかもしれませんね。
      実際診察をしていないため、確実なことは言えませんが、理論上は膝が伸びれば、猫背は改善すると思います。

  3. アバター イメージ エケコさん からのコメント

    初めまして。38歳女性です。ママさんバレーをしています。週に3回、結構ハードでレベルの高いところでしています。両ひざが痛くなり、左ひざは軟骨がはがれかけているとのことでした。右ひざは脱臼をしました。手術はしなかったのですが、左ひざは筋肉をつけ最近はあまりいたくないです。でも、右の脱臼した方がすごく痛いです。病院ではプレー後アイシングをしたのちマッサージをして筋肉の張りをほぐすように言われちゃんとそれを守って回復していたのですが、1度熱中症で倒れた際膝のケアができなくて、翌日右ひざが曲がらないほど水がたまり腫れてしまいました。水を注射器で3本分抜きました。抜いた水は濁っていなく普通の黄色でした。それからもう1か月たつのですがまだ右膝が痛いです。病院に行っても安静にとだけで、うちのチームがお世話になっている整骨院に行ったら、そもそも、アイシングはしたらダメ。湿布も捨てろ。プロならまだしも炎症を起こすほどの筋肉は一般人にはない。痛くても我慢して膝の曲げ伸ばし、チューブを使っての筋トレをしろと、水を抜いた翌日に言われ泣きながら施術、筋トレをしました。今まで運動後はアイシングからのマッサージで実際調子もよかったのに、それすらも全否定され何を信じていいかわかりません。

    • アバター イメージ ひざ痛チャンネル編集部 からのコメント

      こんにちは。
      大鶴医師からのコメントをお伝えいたします。
      ——-
      病状ですが「膝が脱臼」は相当大きな事故でもない限り生じません。お話をお伺いする限りでは、恐縮ですが「膝蓋骨(膝のお皿)の脱臼」ではないでしょうか?
      診察していませんので確実なことは申し上げられませんが、おそらく脱臼して整復される際に軟骨の損傷をしたと想定します。
      そして、現在困っているのはそれを契機に変形性膝関節症に発展しているからと考えます。
      そのため、まずは現状を把握するためにレントゲン、そしてMRIを行って確定診断を出す必要があると思います。加療が必要な変形性膝関節症なのか、それともオーバーワークで痛いだけなのか、鑑別することが重要です。
      お近くの整形外科にご相談することをお勧めします。

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